| 生化学研究用安定同位元素標識化合物とは |
生化学研究用安定同位元素標識化合物とは、自然界に大量に存在する
水素、炭素と窒素(1H,12C,14N)等の元素を、2H〔D;重水素〕,13C〔炭素13〕,
15N〔窒素15〕等の安定同位元素で置換したアミノ酸(Amino Acid)、炭水化物(carbohydrates)、脂質と核酸などの化合物のことを言います。
生化学研究用安定同位元素標識化合物は、主に次の目的で使用されております。
第一に、タンパク質、炭水化物、核酸等を安定同位元素で標識(ラベル)する
ことにより、原子レベルでの構造解析をより容易に行なうことが可能と
なります。そのような構造解析により、例えば2つのタンパク質の相互作用や、新薬との相互作用を理解するのに用いることが出来ます。
ある例では、1つの異常なタンパク質がガンを誘発しますが、新薬でこの異常なタンパク質をブロックし特定のガンの増殖を抑制することが考えられます。
生化学研究用安定同位元素標識化合物はタンパク質、炭水化物、核酸の
構造決定を容易にし、新薬開発をサポートするとともに、最近のヒトゲノム配列プロジェクトの成果により、創薬ターゲットの解明に欠かせないものとなっております。
第二に、生化学研究用安定同位元素標識化合物は一般的な代謝研究用試薬として用いられ、特に特定の病理学的代謝研究(メタボローム;metabolome)に用いられております。
生化学研究用安定同位元素標識化合物が「通常の」分子と化学的に同様に
作用するので、「通常の」化合物と同様の代謝をします。その安定同位元素標識化合物を用いることにより、その代謝がどのように行なわれたかを解明することが可能となります。
例えば、標識された脂肪酸(fatty acid)を使用して、糖尿病、脂肪酸吸収不良、乳糖不対症または肝臓ガン等の呼気診断に試みられています。 |
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