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医療ガス

亜酸化窒素(笑気)

亜酸化窒素(笑気)は院内では麻酔薬として使われています。しかし、亜酸化窒素(笑気)単独では麻酔作用が弱い為、他の麻酔薬(揮発性麻酔薬等)と併用して使われています。
亜酸化窒素(笑気)は強い鎮痛作用を有し、呼吸、循環、消化器への影響が極めて小さく、安定した麻酔状態が得られ、全身麻酔の基本となる医薬品と言われています。また、歯科治療などでも鎮痛の為に使用されています。

日本語名亜酸化窒素(笑気、一酸化二窒素) 
英語名Nitrous Oxide
分子式N2O
分子量44.01
沸点-88.48℃
融点-90.86℃
臨界温度36.5℃
比重1.226 (液体、沸点-88.48℃)
ボンベ色(上部:紺)+(その他:ねずみ)
荷姿亜酸化窒素ボンベ:30Kg、7.5Kg、2.5Kg

亜酸化窒素の特性等

  • 無色。
  • 臭いは、甘香気がします。
  • 支燃性ガス。
  • 空気よりやや重いガスです。
  • 高濃度な亜酸化窒素ガス中では酸欠による窒息の危険があります。
  • 主に液体で運搬されています。

亜酸化窒素の取り扱い上の注意

  • 支燃性(空気中で燃える物は、より燃え易くなります。)→火気厳禁!
  • 容器(ボンベ)には一般的に、液体で充てんされています。→重量・容器転倒注意!
  • 亜酸化窒素の容器(ボンベ)圧力は20℃で5.1Mpaです。(液化ガスとして充てんされています。)→取扱注意!
  • 液体の亜酸化窒素は低温(約-88℃)です。皮膚についた場合は凍傷・低温火傷の心配があります。→取扱注意!
  • 亜酸化窒素が充満してしまうと窒息の危険性があります。→窒息注意! 要換気!
  • ガスには鎮痛・麻酔作用があります。→取扱注意!
  • 使用前に必ずガス名およびラベルを確認して下さい。→ガス取り間違え注意!
  • バルブ、減圧弁に油脂類、じん埃等は禁物です。→燃焼注意!
  • バルブの開閉は静かに行って下さい。→機器破損注意!燃焼注意!(機器破損事故、燃焼事故防止の為に・・・)
  • 容器は固定して作業、使用して下さい。→容器の転倒事故注意!
  • 使用後は必ずバルブを閉じて下さい。→ガス漏れ注意!
  • 使用前後と使用中1日1回、合計3回は点検を行って下さい。
     →(ガス漏れチェック、用具破損等チェック、圧力チェック等)
  • 容器の保管や使用は40℃以下で行って下さい。→ガス膨張注意!
  • 火気は厳禁です。

亜酸化窒素の危険性

  • 高濃度になると酸欠による窒息を起こすので、ガス漏れには十分注意し、使用の際は室内の換気を十分に行って下さい。(オペ室等では除外措置[自動排出装置]の設置が一般的です。)
  • 液体の亜酸化窒素は低温(約-88℃)です。皮膚についた場合は凍傷・低温火傷の危険がある為、十分注意する事。