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医療ガス
殺菌ガス
殺菌ガス(エチレンオキシド、酸化エチレン)
エチレンオキシド(酸化エチレン)は医療機器等を滅菌する目的で使用されています。
院内では中央材料室(中材)でエチレンオキシド滅菌器を用いた滅菌作業で使用されています。
医療用ガスとしてエチレンオキシドが製造販売承認 を受けており、医薬品として、エチレンオキシド、またはエチレンオキシドと二酸 化炭素との混合ガスが使用されています。
エチレンオキシドは生体にきわめて有害で、高濃度では曝露することで死亡したり、健康上の被害が発生する事があります。また低濃度の長期間曝露の場合でも、強い発がん性を有することがわかっています。
(労働安全衛生法では本ガスを「特定化学物質等障害予防規則、特定第2類物質」に指定し、作業施設、管理者、作業方法に規制を設けており、さらに半年毎に、滅菌作業場の環境測定(濃度測定)も義務付けられています。詳細は、労働安全衛生方法をご参照下さい。
(※弊社では滅菌作業場の作業環境 測定や濃度対策のご相談にも対応しております。)
日本語名 | 酸化エチレン | ![]() |
英語名 | EthylenOxide | |
分子式 | C2H4O | |
分子量 | 44.05 | |
沸点 | 10.73℃ | |
融点 | -112.35℃ | |
比重 | 1.53(空気=1) 空気より重い。 空気中に350ppm程度存在する。 | |
恕限量 | 1ppm | |
ボンベ色 | ねずみ色 | |
荷姿 | エチレンオキシドボンベ | :30Kg、10Kg、5Kg |
エチレンオキシドの特性等
- 無色
- 低濃度では感知出来ないが、エーテル臭がある。(目鼻を刺激する不快な臭い。)
- 空気より重い。
- 可燃性のガスで爆発性が高い。
(エチレンオキシド10%と二酸化炭素80%との混合ガスのみ不燃性。)
(よく使用されているエチレンオキシド20%と二酸化炭素90%との混合ガスその他、高濃度のエチレンオキシドは空気、酸素および火気が存在しなくても分解して爆発を起こす。)
(空気または酸素と混合して火気に触れると爆発を起こす。) - 強い毒性がある。
- 水に溶解する。
- 主に液体で運搬されています。
- 平成13.4.27より特定化学物質に追加。
エチレンオキシド(酸化エチレン)の取り扱い上の注意
- 毒性ガスです。→漏洩注意!
- 可燃性ガスです。→漏洩注意!火気厳禁! 〔EO(エチレンオキシド[酸化エチレン])10%以下を除く。〕
- エチレンオキシド(酸化エチレン)と二酸化炭素の混合ガスで、液化ガスとして充てんされています。→重量・転倒注意!
- 使用前には必ずガス名およびラベルを確認して下さい。→ガス取り間違え注意!
- バルブの開閉は静かに行って下さい。→機器破損注意!燃焼注意!
- 容器は立てて倒れないように固定して下さい。→容器の転倒事故注意!
- 使用場所では換気は十分に行なって下さい。→毒性・可燃性注意!
- 使用後はバルブを閉じて下さい。→ガス漏れ注意!
- 使用前後と使用中1日1回、合計3回は点検を行って下さい。→(ガス漏れチェック、用具破損チェック、圧力チェック等)
- 火気は厳禁です。
エチレンオキシド(酸化エチレン)殺菌ガスの危険性
- 毒性大。
- 酸化エチレンを吸入すると、量により頭痛、めまい、全身倦怠感、嘔気等の症状が起こる。
- 急性毒性としては、人体では、水分のある目・鼻・口・上部気道等に付着して炎症を起こす。
- 湿った皮膚では火傷症状となり、大量曝露で見当識障害や肺水腫等重篤な症状を呈する。
- 取り扱い作業環境濃度は1PPM。
- 分解爆発性。